私が生まれたいわきで 「フラ」の素晴らしさを伝えていきたい |
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■フラの衣装に身を包み笑顔でステージに立つ |
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「フラガール」は、太陽や花、愛など、その一つ一つに意味のある手の動きと足のステップを組み合わせて歌に合わせて踊り、観客を魅了するプロのダンサーである。現在、ハワイアンズダンシングチームとしてステージに立つダンサーは総勢24人。そのチームのリーダーであり、トップダンサーがホクラニ橋本さんだ。
昼のトロピカルフラショー、マジックショー、夜のグランドポリネシアンショーなど多い日は6ステージに出演する橋本さん。また、ステージの合間にはスタジオエクササイズの講師や後輩の指導にも当たる。「出演が多い日は疲れます。でも、辛いと思ったことはないですね」と、毎日が楽しく充実していると笑顔で教えてくれた。 |
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■踊ることが好きだから辛いことも乗り越えてきた |
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2歳の時、初めてバレエのステージを見て「私も踊りたい」と言いお母さんを驚かせた。すぐにバレエを始め、小学1年生の時に初舞台を踏んだ。とにかく、踊ることが楽しくて毎日練習し踊っていたという。高校もバレエコースのある学校に進学。在学中にはバレエ以外の様々なジャンルの踊りにも触れ、歌のレッスンなども経験した。卒業後の夢も決まっていた。「東京の劇団を受けたんです。でも落ちてしまって…。」悔しかったが、とにかく踊ることはやめたくない。すぐに気持ちを切り替え「常磐音楽舞踊学院」の試験を受け、見事合格。「踊れることに感謝する気持ちでいっぱいでした」と当時を振り返る。無事ステージデビューを果たしフラガールとして、2年が経とうとしていたある日、「橋本さん、ハワイね」という先生の一言で橋本さんの生活は一変した。 |
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■トップダンサーの誇りを胸に踊り続ける |
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「ハワイね」という言葉の意味は、ハワイアンネームを名乗りソロパートを任されるという事だった。最低でも5年以上かかるソロへの道。表現力の豊かさ、レベルの高いダンスが認められ、橋本さんはわずか2年目にして「ホクラニ」というハワイアンネームを手にした。それは42年間続く学院の歴史上、未だに破られていない最短の記録。時には重圧に負けそうになったり、客席から野次を飛ばされ落ち込んだ日もあった。しかし応援してくれるファンや仲間達の支え、そして「踊りたい」という強い気持ちが原動力となり、今年15年目の夏を迎える。
グランドポリネシアンショーのクライマックス、メンバー全員が黄色の衣装の中、橋本さんが一人、赤い衣装で登場する。風に舞うタヒチの女王をイメージしたタヒチアンダンスのソロ。紅一点、スポットライトを浴び、最高の笑顔でソロパートを踊る姿は、ハワイ語で「煌めく星」という意味をもつハワイアンネームの通り、夜空に光り輝く星のようだった |
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